説 教

  2023年1月15日

公現後第2主日

  • 「人間をとる漁師になる」

    一之木幸男 牧師
    ルカによる福音書5章1~11章
    ※音声ファイルはありません
    神の言葉を聞こうとして押し寄せて来る群衆と、夜通し働き今は舟を降り、網を洗っている漁師たち。とても対照的です。「イエスは、二そうの舟が岸にあるのを御覧になった」主のまなざしから、出会いが始まります。「そこでイエスは、そのうちの一そうであるシモンの持ち舟に乗り、岸から少し漕ぎ出すようにお頼みになった。」人に何かを頼まれるイエス 私はここに心惹かれます。そして、福音自体が、ここからもイエスと一人の人の深い出会いと交わりがあることを知らせています。★話し終えたイエスはシモンに言われます。「沖に漕ぎ出して網を降ろし、漁をしなさい」これに対するシモンの応えは、私やあなたの内なる二面性を表しています。一方には、自分の経験則・思考の枠組から出ようとしない在り方。「今更そんなことしたって、どうせ…」というような心です。その一方、《大いなるしかし》というところに、主は導いてくださいます。「しかし、お言葉ですから、網を降ろしてみましょう」結果は、二そうの舟が沈みそうになるほどの大漁でした!★シモンはイエスの足もとにひれ伏して言います。「主よ、私から離れてください。私は罪深い者なのです。」聖書における〈罪〉とは、神の愛の呼びかけに背を向けていることです。彼らは文字通り背を向ける者でした。神の言葉を語るイエスに見向きもしなかった。その私に、この方は「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる」と言われる。同じように背を向け、あるいは他からの悪しき力によって神から遠ざけられてしまっている人を、神のもとに立ち返らせるために用いると。 彼ら自身、これからも何度も失敗し、無理解を露呈し、そして大きな挫折を味わいます。しかし、活けるキリストは、そんな彼らを立ち上がらせます。その歩みがここから始まりました。