「主に倣う者として」
柳田洋夫 牧師
テサロニケの信徒への手紙1 1章1~10
※音声ファイルはありません
「テサロニケの信徒への手紙一」は、新約聖書の中で最も古いもので、紀元50年頃に書かれたものと考えられています。そうだとすれば、イエス・キリストの十字架と復活からそれほど隔たってはいない、いわば生まれたての教会の姿をうかがい知ることができるという意味においても大事な書簡です。パウロは、テサロニケの教会の人々がしっかりと信仰の歩みを続けていることについて神に感謝しています。また、キリスト者としての信仰と生活について重要なことを伝えています。たとえば、「信仰」「希望」「愛」という大事な原則がすでに、「働き」「労苦」「忍耐」を伴うものとして述べられています。また、私たちの「選び」(それは、イエス・キリストの福音を宣べ伝えるという召命と結びつくものです)、キリストの再臨という、やはり信仰における大事な事柄についても述べられています。
また、テサロニケの教会の人々の歩みは「模範的」であったとされています。しかし、ときに、思いもかけないかたちで私たち自身が何らかの「模範」とみなされることもあるでしょう。そうだとすれば、それは何よりも「共に祈る」姿においてそうなるのではないかと思われます。私自身、初めて出席した教会の祈祷会で、互いのために、また、とりわけ苦難中にある隣人のために教会の方々が祈る姿に感銘を受け、その姿に倣って今まで歩んできたという思いがあります。いずれにせよ、そのようにして私たちは、神がイエス・キリストによって示し、与えてくださった、まことのいのちの喜びに生きる幸いをこの世の隣人と分かち合うべく召されています。そして私たちはまた、その生き方を分かち合うことによってこそ、いっそう大きな、確かな喜びの中に生かされる者たちでもあります。